• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

骨欠損部における高骨伝導能を有する人工骨の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15K05732
研究機関金沢工業大学

研究代表者

新谷 一博  金沢工業大学, 工学部, 教授 (80139758)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード3Dハニカム / DLC被膜 / 骨伝導 / 骨欠損 / 人工足場材 / 金属光造形
研究実績の概要

少子高齢化を迎えたわが国においては,高齢疾患である変形性関節障害や骨粗鬆症からくる骨折といった生体骨格系に関わる症例が増加している.特にわが国では前者はⅡ型患者(臼蓋形成不全と加齢が原因で発症)が多く,臼蓋形成不全のまま人工骨を挿入すると応力不均衡が起こるため,自家骨等でこれを補う必要がある.また後者では骨折等を伴う損傷が多くいずれも早期骨伝導が必要とされる.従来の自家骨補給では健全部から骨を確保しなければならず,同種骨から補給すると感染リスクがあるため,患部個々の形状に即した臼蓋形成部品(人工臼蓋形成部品)が必要とされている.本年度においては3Dハニカム構造+DLC被膜を有する足場材を犬体を使ったin-vivo試験用試験片を作成し,これを犬の大腿骨へと挿入し,骨伝導能性を確認した.この結果,コントロール形状に比し接触率で2.92倍,充填率で2.1倍の早期骨伝導の効果が得られた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

金属光造形機により,3Dハニカム構造体の作製に時間を要さなかったこと.被膜の選定と十分なる密着強度が得られたことなどにより,当初の予定より進展があった.

今後の研究の推進方策

人工足場材の留置期間が骨伝導能に及ぼす影響について確認しようとしている.またなぜ骨接触率や充填率が向上するのかその理由について考察する予定である.

次年度使用額が生じた理由

今年度は予定していた顕微鏡での観察において骨細胞全体を観察する目的で測定倍率を決定した.しかし骨芽細胞等の存在やラメラ構造の存在を確認するためには,的確な倍率設定が必要であり,これの測定用対物レンズの購入は控えた経緯がある.

次年度使用額の使用計画

上記,対物レンズの購入に充てるために使用することを考えているが,予備調査を行った後に,倍率を決定し,購入する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] DLC被膜を施した3Dハニカム人工足場材が骨伝導能に及ぼす影響2016

    • 著者名/発表者名
      新谷一博,小林卓也,中井 遥,川原範夫 他
    • 雑誌名

      臨床バイオメカニクス

      巻: 37 ページ: 印刷中

    • 査読あり
  • [学会発表] 人工骨表面に施したDLC被膜が骨伝導能に及ぼす影響2015

    • 著者名/発表者名
      中井遥,新谷一博,小林卓也,川原範夫 他
    • 学会等名
      精密工学会
    • 発表場所
      金沢工業大学
    • 年月日
      2015-11-14
  • [学会発表] DLC被膜を施した3Dハニカム構造足場材による骨伝導能の効果2015

    • 著者名/発表者名
      小林卓也,新谷一博,中井遥,川原範夫 他
    • 学会等名
      臨床バイオメカニクス学会
    • 発表場所
      ソラシティカンファレンスセンター
    • 年月日
      2015-11-13

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi