研究課題/領域番号 |
15K05761
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
道川 隆士 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究領域, 研究員 (60435683)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 中立軸 / 中立面 / CT画像 |
研究実績の概要 |
本年度は,昨年度開発した,2次元画像に対する大域的な特徴を保持したモルフォロジー操作手法を3次元に拡張した手法を開発した.3次元画像においても2次元画像に対する手法と同様に,局所的なモルフォロジー操作を各ピクセル(ボクセル)に注目して行う.この時,モルフォロジー操作が影響する範囲を注目ピクセルとの離散的な測地線距離によって定義し,クロージング操作を適用する.これによって,大域的特徴が損なわれるような穴埋めを防ぐことが可能となる.各ピクセルに対して計算した結果を論理和操作によって結合することによって,大域的な特徴を保持しつつ,局所的な位相構造を取り除いた形状が生成できる.3次元化にあたっては,計算量が2次元の場合と比較して膨大となるため,計算量の削減が重要な問題となる.本研究では,局所的なモルフォロジー操作が必要となる対象が境界ピクセルのみであることを見つけ,それに基づく最適化を行なった. このモルフォロジー操作によって,多孔質形状など位相的に複雑な形状の位相構造を大域的な構造を崩さず単純化できるようになる.この単純化された形状に対して中立軸変換手法を適用することによって,入力3次元形状の大域的な構造に基づく中立軸が計算可能となる.提案手法を用いず中立軸変換を行うと,位相構造に忠実な中立軸を生成するため,非常に複雑なものとなる.特に3次元形状の場合は,2次元形状と異なり,ユーザーによる修正がほぼ困難である.本年度の成果によって,複雑な3次元構造の大域的な特徴を抽出できるようになった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していた通り,3次元形状に対する手法を開発したため.
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今後の研究の推進方策 |
提案手法を利用した解析メッシュ生成への応用や,点群など他の形式への拡張に取り組む予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
所属機関の異動に伴う業務内容の変更により,予定していた学会発表に伴う出張がなかったため.
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次年度使用額の使用計画 |
繰越分については,学会発表のための出張に使用する予定である.
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