研究実績の概要 |
本研究の課題は,比較的安価な装gで製造することができ,かつシンプルな製造にすることができるLiNb03(ニオブ酸リチウム)材を用いた高性能な音饗コム(櫛〉型AEセンサの開発を行う.これは,異なる共振周波数(長さにより制御しを有した複数のカンチレバーを製造して,アレイ状に形成することで各共振周疲数に応じた信号をデジタル式に検知し,その周波数特性の分解・検出(デジタル化)を可能とする. 平成27年度では,LiNb03材を用いた高性能な音饗コムであるカンチレパー部の製作,合わせて検出部について一体化に向けた個々の特性評価を行った.具体的には,作製したカンチレパーの共振周波数特性(変位,Q値)の評価を行い,シミュレーションをしたうえでuデパイスの最適化を図り,高威度計測を実現するために電気的回路股計を行った.これらの籍果をもとに,LiNb03材カンチレパーを製作するためのプロセスを確立し,目標とするAEセンサの試作および最適化をして,周波数範囲10 kHz~140 kHz,周波数分解能5 kHzを実現するデジタル検出方式のAEセンサを実現した. 平成28年度では,超音波洗浄機とレーザドプラー振動計測装置を用いて一定の周波数で捩動させた哮にAEセンサで取得された電位変化から,共振しているカンチレパーを同定することにより,その応答特性を評価した.のため,関連するデータ取得方法やそれらの検証のための測定法の考え方やアルゴリズムを適正化した. 平成29年度は,開発したセンサをNC旋盤に取り付けて切削加工の加工状態を検知するシステムを構築し,この切削加工において集めたデータをサーパーに収集し,波形解析することにより,工具の寿命の計算やメンテナンス時の計画などに応用できるか否か検討し,実用化のメドを立証した.
|