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2017 年度 実績報告書

気液界面制御可能な表面微細構造によるマイクロチャネルの流動抵抗・流入抵抗の低減

研究課題

研究課題/領域番号 15K05801
研究機関首都大学東京

研究代表者

小方 聡  首都大学東京, 理工学研究科, 准教授 (50315751)

研究分担者 山本 憲  東京理科大学, 工学部機械工学科, 助教 (70749100)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード抵抗低減 / 親水性 / 疎水性 / 表面粗さ / 圧力損失 / 流れの可視化 / 速度分布 / 滑り速度
研究実績の概要

本研究の最終目標であるマイクロチャネル流れの流動抵抗と流入抵抗の同時低減を達成するため、本年度は主に流動抵抗の低減に焦点を絞り研究を行った。すなわち、非常に小さい表面粗さを有する親水性ハイドロゲル壁面および疎水性微細粗さの上に潤滑剤を付加した疎水性潤滑含浸壁面の二種類の壁面を試作し、流動抵抗の制御を試みた。
親水性ハイドロゲル壁面は寒天を用いて作製し、それを一片に有する矩形管内流れの圧力損失を測定した。寒天の濃度は0.5%、0.75%、1.0%である。実験の結果、寒天の濃度が低いほど抵抗低減効果が増加すること、ステンレス壁と比べて最大で28.4%の抵抗低減することを明らかにした。さらに、壁面近傍速度分布測定により、壁面で滑り速度を有することが示された。そして、ハイドロゲル壁面では濃度が低いほど壁面での滑り長さが増加すること、壁面内部の表面付近で内部流動が発生することを定性的に明らかにした。一方、潤滑剤含浸壁面はウツボカズラの縁の構造を模擬した壁面であるが、撥水塗料の上にシリコンオイルを塗布することで、それを模倣した壁面を試作した。この壁面が壁面滑り速度を有すること、シリコンオイルの粘度が低いほど壁面での滑り長さが増加することを明らかにした。以上の結果は、流動抵抗の低減だけでなく、親水性壁面の場合は流入抵抗の低減も実現可能であり、これらの同時低減の可能性は非常に高いと考えられる。
気液界面の制御に関連して、疎水性壁面上の気液界面の移動によりせん断応力が大きく変化することを明らかにし、その特徴を利用した微細粒子の効率的な移動手法を提案した。さらに、従来から引き続き気液界面の自在制御に向けた複数粗さ壁面の制作にも着手しており、壁面の試作が完了した所である。今後は、この壁面を用いた気液界面の制御に取り組む予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Effect of Agar Jelly Coating in Rectangular Pipe to Flow Drag Reduction2017

    • 著者名/発表者名
      Yanuar .、Gunawan .、Waskito K. T.、Ogata S
    • 雑誌名

      Journal of Applied Fluid Mechanics

      巻: 10 ページ: 1161~1166

    • DOI

      10.18869/acadpub.jafm.73.241.26701

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 壁面性状が固液界面近傍流動に及ぼす影響に関する研究2018

    • 著者名/発表者名
      青木 健司、小方 聡、大保 忠司、能見 基彦、高東 智佳子
    • 学会等名
      関東支部第24期総会・講演会
  • [学会発表] 微細粒子の堆積とその流動挙動に関する研究2017

    • 著者名/発表者名
      佐野 智成、小方 聡
    • 学会等名
      第65回レオロジー討論会

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公開日: 2018-12-17  

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