研究課題/領域番号 |
15K05829
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
劉 秋生 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (80294263)
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研究分担者 |
福田 勝哉 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 教授 (10127417)
柴原 誠 神戸大学, 海事科学研究科(研究院), 助教 (70628859)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 過渡熱伝達 / 流量急減過程 / 流量減少時間 / 強制対流 / ヘリウムガス / 高温ガス炉 / 温度上昇 / 水平円柱 |
研究実績の概要 |
次世代高温ガス炉の安全性に関わる冷却材流量急減に伴う過渡対流熱伝達現象を解明するため,水平円柱発熱体を用い,種々の流量減少時間,初期流速の条件下で発熱体温度,熱流束,熱伝達係数の実験データを収集した。流量減少時間,初期流速による熱伝達特性を明らかにした。実験装置は,ガス伝熱試験装置,発熱率制御システム,比例制御弁,データ計測・処理システムから構成されている。試験部はステンレス製の円形流路(内径20mm)で試験発熱体を流路中心部に流れに平行した状態で水平に設置した。試験発熱体は,直径1mm,有効長さが80.4mmの白金線の両端に,同じ直径を持つ銅線を溶接したものである。その銅線の両端に圧着端子をつけ,支持具をかねた銅電極とつなぎ固定した。強制対流実験装置を用い,ヘリウムガスを循環させ,ガス温度及び流速を十分安定させた後に,発熱体に電流を流し,初期発熱率を与えた。定常状態になってから,比例制御バルブにより流量減少時間内において,初期流量からゼロまで減少させ,それに伴う過渡対流熱伝達実験データを収集した。発熱体の平均温度は,電気抵抗法で計測した。熱流束は,発熱体におけるエネルギーの保存式より求めた。発熱体の表面温度は,計測した平均温度と熱流束を用い,発熱体における非定常熱伝導方程式より求めた。実験データは,系圧力が503 kPa,ガス温度が292 K,流速が4 m/s~10 m/s,流量減少時間が5 s~15 sの条件下で収集した。研究結果として,流量の減少に伴い,表面温度が急激に増加することが解った。また,流量減少時間が短いほど,熱伝達係数の減少速度が速いことが解った。今後,広い範囲での実験データ及び数値解析のデータ収集し,冷却材流量急減に伴う過渡対流熱伝達現象を解明する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験データの収集がおおむね順調に進めている。それらの研究成果をまとめて,雑誌論文及び国際学会の講演論文での発表が計15編行った。また,3編の論文が平成28年に発表される予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後,平成27年度の研究内容に続き広範囲における実験データの収集と数値解析を行い,流量急減に伴う過渡熱伝達のメカニズムを明らかにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度では,計画していた実験データを収集することができた。一部の論文出版費が別の経費より賄うことができたこと,また予定していた会議の参加も日程の都合で取りやめたことから,研究費の一部が翌年度に繰り越すこととなった。
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次年度使用額の使用計画 |
翌年度の研究費と合わせて成果発表のための旅費やヘリウムガスなどの消耗品の購入に当てる予定である。研究計画に特に変更がない。
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