本研究の目的は, 非食バイオマス中に含まれるセルロースやリグニンから触媒や生物分解に極力頼らずに,化学物質や燃料ガスを合成することである。液中プラズマで多量の活性種ラジカルを発生させたプラズマ界面での疑触媒反応が難分解物質の分解法として提案された。セルロース分散溶液を液中プラズマで分解すると,水素ガスと同時に、ヒドロキシメチルフルフラール(5-HMF),フルフラールが生成する。メタノール中のリグニンをプラズマ分解すると,ベンゼン,トルエン,フェノールが生成する。プラズマ界面を利用すれば,水-ベンゼンの混合溶液から,DBDプラズマによって一段階プロセスでフェノールが合成できる。
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