パラメトリックスピーカの実用化において,電気から音響へのパワー変換効率を改善する必要がある。パラメトリック音は超音波キャリアの周波数を下げることで増加するという事実に沿って,長距離音響アラートシステムの実現のため,25kHzの超音波エミッタを試作し,効率改善を試みた。また,パラメトリックスピーカを駆動する際の信号の流れは,超音波への変調プロセス,超音波エミッタの駆動プロセス,そして超音波の自己復調プロセスに分けられる。本研究では,これら3プロセスのモデリングを通して信号の流れを96kHzのサンプリング,16ビットの量子化で数値シミュレーションし,特性改善が期待できる開発システムを構築した。
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