今後の研究の推進方策 |
課題(c),(d)を実施していく予定である。 課題(c)では、非線形ロボットに対して、平成27年度に実施した課題(a),(b)で得られた理論的成果、最適解の実時間解法、予測制御との融合を発展させる。具体的には、最適制御多点境界値問題の実時間解法としては反復法を用いることになるが、ロボットの動特性(たとえば、ハミルトン系、受動性)を巧みに利用することで、高効率な反復解法を提案したいと考えている。また、他の方法として、予測制御との融合を前提として、現時刻での時空間に関する線形化を積極的に用い、課題(a),(b)で得られた知見を活かした実時間解法も考える。なお、解の存在性・唯一性と非線形ロボットのシステム論的特性や最適評価関数との関係も理論的に考察する予定である。 課題(d)では、課題(c)で得られた成果を多指ハンド付き双腕アームロボットや卓球ロボットに適用し、研究成果の評価を行う。特に、卓球ロボットでは、各種ボール(高速と低速、バックスピンとトップスピンなど)を打ち返す際、相手コートの狙った位置に打ち返すためのラケット制御を実施する予定である。 なお、研究場所の主体が名古屋大学から愛知工業大学に移動したため、数値シミュレーション環境強化のためのデスクトップコンピュータを準備する。また、ロボットに関する実験装置は名古屋大学で行う予定である。
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