研究課題/領域番号 |
15K05885
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
長縄 明大 秋田大学, 理工学研究科, 教授 (70271872)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 超音波モータ |
研究実績の概要 |
しゃくとり虫型変形部品に動力伝達機構を組み合わせた超音波モータにおいて,平成28年度は,設計した直径30mmのロータ円板の回転駆動装置を製作して性能を検証した.また,しゃくとり虫型変形部品部の性能を向上させるため,湾曲型板状部品を組み込む段付きステータを設計し,その拡大効果などを検証した. まず始めに,動力伝達機構として設計したベルクランク機構に,しゃくとり虫型に変形する板状部品を組み込み,基礎特性を特定した結果,変位拡大率は2.25倍,1次共振周波数は12.6kHzであった.さらに,製作した回転駆動装置を用いて性能を検証した結果,駆動周波数が6kHzや11.5kHzのときに約100rpmの回転速度を実現することができた.しかし,時計方向へ回転する指令を与えても半時計方向へ回ってしまう現象が生じているため,板状部品とロータの接触位置や駆動周波数などの駆動条件を変更して,その原因を明らかにする予定である. つぎに,板状部品部の性能を向上させるため,段付きステータを設計し,有限要素解析により湾曲型板状部品の曲率半径を変更した場合の変位拡大率を検証した.その結果,R18の場合において圧電素子の伸張方向に1.67倍の拡大率が得られ,先行研究より約36%性能を向上することができた.今後は,実際に段付きステータを製作して,実験的にその基礎特性や回転駆動性能などを検証する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実績の概要に記載の通り,ベルクランク機構を導入した動力伝達型超音波モータにおいて逆回転ができていない結果となったものの,28年度に計画していた内容をほぼ実行することができた.
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度は,28年度の問題点として浮上した逆回転ができない原因を明らかにし,さらに設計した段付きステータを有する動力伝達型超音波モータの設計を行い,その性能について検討する予定である.さらに,センサを用いることなく位置決めを行う方法についても引き続き検討する予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験に必要な部品の納期が4月以降になったため残額が生じた.
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次年度使用額の使用計画 |
本研究遂行に必要な備品類は,平成27年度までに購入したため,今年度は実験に必要な部品の購入や資料収集旅費,成果発表の旅費として使用する計画である.
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