研究課題
平成29年度はロボットの設計試作および運動学的冗長性と駆動冗長性を利用したロボットの特異性(可操作性)や機構内力を変化させた時のロボットの位置決め精度や力制御性能の影響を明らかにすることを目的として研究に取り組んだ.先ず,本ロボットで特徴的な機構である差動ネジ組込み可動部に対して,運動学的冗長性を利用した内力付加の影響を測定する歪ゲージ式の内力センサを開発して組込んだ.平成28年度に着想した新形状差動ネジに関する幾何学と関連して新しいナット機構を着想し,査読付き国際学会(doi:10.1109/ROBIO.2017.8324696)に投稿・採択されて講演を行った.さらに,マルチボディダイナミクスを用いた差動ネジ機構の動力学解析方法を提案し,国内の学会講演(日本機械学会年次大会)を行った.平成27年度に基本的な構想を確立した運動学的冗長性と駆動冗長性を有する本ロボットの制御方法に対して,特に運動学的冗長性に対する解析方法を一般化し,査読付き国際学会(doi:10.1109/ROBIO.2017.8324601)に投稿・採択されて講演を行った.これらにより,本研究の理論的な核心部分である冗長パラレルロボットの研究を完成させた.一般化した冗長パラレルロボットにおける動作領域の拡張に関して,査読付き国際会議(ICCMA2017)にて招待講演を行い,オープンアクセスジャーナル(doi:10.5772/intechopen.71407)に英文論文を投稿・採択された.以上の研究成果に基づき,並進300mm,旋回角度±90度,回転角度360度以上を実現するロボットの設計及び試作を完了させた.一部の機械部品の調達に時間を要したために,最終的な動作検証の一部は課題として残されたが,研究全体の当初目標である新しいパラレルロボットの[1]機構解析と制御方法の確立,[2]実機の設計試作,および[3]動作評価の凡そを完成させることが出来た.
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
Kinematics, IntechOpen
巻: - ページ: 95-111
10.5772/intechopen.71407
Proceedings of the 2017 IEEE International Conference on Robotics and Biomimetics
巻: - ページ: 1900-1905
10.1109/ROBIO.2017.8324601
10.1109/ROBIO.2017.8324696
ICCMA 2017 Proceedings of the 201The 5th International Conference on Control, Mechatronics and Automation
巻: - ページ: 18-22
10.1145/3149827.3149848
https://sites.google.com/site/parallelmech/ja/research