| 研究課題/領域番号 |
15K05928
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| 研究機関 | 茨城大学 |
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研究代表者 |
鵜野 将年 茨城大学, 工学部, 准教授 (70443281)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | パワーエレクトロニクス |
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| 研究実績の概要 |
スイッチトキャパシタコンバータ（SCC: Switched Capacitor Converter）をベースとした部分影補償器と降圧型PWMコンバータと直列共振型コンバータの3つの電力変換回路を統合したSCCマルチポートコンバータ（MPC: Multi-Port Converter）の開発を行った。
まずは各回路に対して詳細な動作解析を実施した。その結果、MPCにおけるSCC部分影補償器部は従来のSCC補償器単体と同様で無制御下においても補償器として十分な特性を示すことが示された。PWMコンバータ部に関しても従来の単体回路と同じ入出力電圧比を実現可能であることが分かった。一方、直列共振型コンバータ部については従来の単体回路とは異なる特性を示すことが判明したが、詳細解析に基づき定式化を試みた結果、周波数制御（PFM）による出力電圧制御が可能であることが明らかとなった。
MPCでは1つの回路で複数の入出力を同時制御するため、制御の相互干渉が懸念される。そこで動作波形解析に基づき、蓄電池電圧と出力電圧制御にそれぞれ用いるPWMとPFM制御の相互干渉を回避可能な動作条件を明らかにし定式化を行った。
定格電力が150Wのプロトタイプを製作し、実機検証を行った。蓄電池電圧と出力電圧をそれぞれPWMとPFM制御で個別に制御することが可能であることが確認できた。また、詳細解析で導き出した動作条件を満足することでPWMとPFM制御の相互干渉を回避可能であることが実験により示された。ソーラーアレイシミュレータを用いて部分影発生状況を模擬しつつ実機評価を行った結果、SCC部の補償機能により太陽電池からの抽出電力が大幅に向上したことから、本MPCの有効性が示された。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初より計画していた3つの電力変換器の統合に関する解析ならびに実機評価を完了していることから、進捗状況について順調に進展している。
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| 今後の研究の推進方策 |
これまでの解析ならびに実機評価はPWM制御とPFM制御を併用したマルチポートコンバータについてのものを主な対象としていたが、今後はフェーズシフト制御の採用により大電力化に適した回路方式に重点を置く。制御の相互干渉については、ある動作条件を満たすことで回避可能であることが解析により示されており、更なる詳細解析に基づきその条件を導出する予定である。また、部分影補償器を用いた回路方式については実パネルを用いたフィールドテストも実施する予定である。
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