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風力発電所への落雷現象，ブレード等への雷撃様相と雷被害の有無などについて検討分析するために，内灘風力発電所（石川県内灘町：日本海に面した標高約40ｍの砂丘の上に立地），上越風力発電施設1号機（新潟県上越市：直江津港に隣接した標高数ｍの公園内に立地），上越風力発電施設2号機，3号機（新潟県上越市：沿岸部で小高い山に囲まれた標高約90ｍの丘陵地に立地）の日本海側の3地点で風車への落雷観測を実施した。観測項目は落雷電流観測とカメラを用いた光学観測である。観測データを回収し，過去のデータも含めて解析を実施した。上越地区の観測結果の解析においては，11月，12月の観測期間中に７例を観測し，①最大電流値は，20.23kAとIEC規格で示される50％値程度の値であるが，②継続時間は4例が100msを越えており，③電気量は最大のものは300Cを超えている。また，高速カメラで記録された画像上の雷道径の変化より，電流波形の推定を試み，条件付きで可能性のあることも判明した。内灘風力発電所での観測結果の解析においては，観測期間の12月末までに4例の落雷電流を観測し，いずれもほぼ同じ高さの避雷塔（わずかに風車より高い）で記録されている。また，夏季に1例（6月に記録）のデータも得られている。また，稲葉山風力発電所1号機（富山県）の結果についても引続き検討した。
風車ブレードの汚損状況調査については，模擬ブレードの設置が困難であったため，汚損調査用にPP板を風車近くの構造物等に複数設置し，冬季の天候環境下おいて暴露させ，冬季終了後回収した。見た目では，山間部より海岸地域にあるものが汚損されている状況であり，がいしの汚損調査法を利用し，汚損調査を行っている。
GFRP板を用いての放電実験では，当初考えていたものより大きいGFRP板を用いて，放電実験を行っている。
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