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2017 年度 実績報告書

革新的単独運転検出技術の開発とスマートグリッド技術基盤への応用

研究課題

研究課題/領域番号 15K05965
研究機関広島工業大学

研究代表者

吉田 義昭  広島工業大学, 工学部, 准教授 (50726867)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード単独運転 / 高調波電圧 / 能動信号 / 高低圧混触事故 / 地絡電流 / 系統擾乱 / 不要動作 / 高調波インピーダンス
研究実績の概要

以下の3項目について取り組んだ。
[1] 系統擾乱が高調波注入方式に与える影響の実験検証: 前年度に開発した系統連系インバータを用いて,次の試験(6種類,27ケース)を行った。(1)電圧急変試験,(2)電圧位相急変試験,(3)高調波電圧急変試験,(4)周波数急変試験,(5)周波数ランプ応答試験,(6)突入電流試験。(1)~(5)は交流模擬電源に連系して行った。(6)は商用電源に連系し,負荷起動時の突入電流によって電圧擾乱を発生させた。試験の結果,高調波注入方式によって不要に解列するケースはなかった。しかし,電圧位相急変試験において,位相急変角が-30度のときに,3回に1回の頻度で過電流による停止が確認された。過電流の抑制対策をFRT(事故運転継続)要件を満たすために必要となる。今後の課題として取り組む予定である。
[2] 高低圧混触地絡事故を低圧配電線側からの直接検出する手法の実験検証: 高低圧混触事故を低圧回路で再現できるミニ配電線モデルを開発した。電圧は1/33(高圧6600Vを200V),電流は1/55(地絡電流11Aを0.2A)に縮小した。線路は,高圧配電線約20km (線種AL120sq)に相当する。実験として,ミニ実験回路の対地静電容量を1.5μF/相に設定(地絡電流が0.2A発生)し,無負荷線路における高低圧混触地絡時の線間電圧変化(基本波電圧)を測定した。実測値は,理論値とほぼ一致しており,線間電圧の特徴的な変化から高低圧混触地絡事故を検出できる可能性を明らかにした。今後は,電圧不平衡がある場合やインバータの発電量と負荷が平衡している場合などの条件で実験を行う予定である。
[3] 負荷の高調波インピーダンスの推定: 高調波注入方式を利用して,LEDと線形負荷を並列接続してLEDの高調波インピーダンス推定を行った。負荷の稼動状態の推定に応用するための基礎資料を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 低圧連系用三相パワーコンディショナへの適用を想定した低圧配電線側からの高低圧混触地絡事故の直接検出手法2018

    • 著者名/発表者名
      吉田義昭,佐伯颯太,布村直人
    • 雑誌名

      電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌)

      巻: 138 ページ: 69-81

    • DOI

      https://doi.org/10.1541/ieejpes.138.69

    • 査読あり
  • [学会発表] 高低圧混触事故を低圧配電線側から直接検出する手法の実験検証用ミニ配電線モデルの開発2018

    • 著者名/発表者名
      吉田義昭,塚本哲大,鈴木宏和
    • 学会等名
      平成30年電気学会全国大会
  • [学会発表] 高モータ負荷比率時における太陽光発電インバータの高調波能動信号を用いた同期注入手法の検証2017

    • 著者名/発表者名
      佐伯颯太,吉田義昭,布村直人
    • 学会等名
      2017年電気設備学会全国大会
  • [学会発表] 高低圧混触地絡事故の低圧配電線側からの直接検出手法2017

    • 著者名/発表者名
      吉田義昭,佐伯颯太,布村直人
    • 学会等名
      平成29年電気学会電力・エネルギー部門大会
  • [学会発表] 高調波能動信号の同期注入による単独運転検出機能を備えた系統連系インバータの開発2017

    • 著者名/発表者名
      布村直人,佐伯颯太,吉田義昭
    • 学会等名
      電気学会半導体電力変換,モータドライブ合同研究会

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公開日: 2018-12-17  

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