研究課題/領域番号 |
15K05978
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
櫻井 浩 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (80251122)
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研究協力者 |
鈴木 宏輔 群馬大学, 大学院理工学府
櫻井 吉晴 高輝度光科学研究センター
伊藤 真義 高輝度光科学研究センター
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | スピントロニクス / スピン磁気モーメント / 軌道磁気モーメント / 磁気コンプトン散乱 / CoFeB / MgO / Ta |
研究成果の概要 |
本研究では、垂直磁気異方性を有するCoFeB/MgO/CoFeB/Ta磁気トンネル接合に着目し、CoFeB/MgO多層膜あるいはCoFeB/Ta多層膜の界面における磁気スイッチングに寄与する電子状態を明らかにした。その結果、スピン磁気モーメントと軌道磁気モーメントの磁化反転挙動は異なっており、軌道磁気モーメントが垂直磁気異方性的挙動を示すことがわかった。さらに、軌道磁気モーメントの磁化反転挙動を支配しているのは、CoFeB/MgO界面では磁気量子数|m|=2の対称性CoFeB/Ta界面では磁気量子数|m|=1の対称を有する電子軌道であることがわかった。
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自由記述の分野 |
電気電子材料学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気ランダムアクセスメモリー(MRAM)は不揮発性・高速性・耐久性・低消費電力などから、スピントロニクスデバイスとして研究が進められている。一方、微細化に伴いセルサイズが小さくなると反磁化効果による書き込み電流の増大、熱擾乱など問題が指摘されている。一方、その反転プロセスにおける電子状態の研究は多くない。 本研究によって、スピン磁気モーメントと軌道磁気モーメント磁化反転挙動、磁化反転挙動に寄与する特定の対称性を有する電子状態が明らかにされた。これらは学術的に新しい進展である。さらに、本研究の進展によりスピントロニクスデバイスの駆動電流低減が図れると期待される。
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