研究課題
本研究の目的は「生物の挙動に学ぶ新規単電子情報処理システムを開拓すること」である。単電子デバイスは次世代情報処理デバイス・Beyond CMOSデバイスの一つに挙げられ、電子を1個単位で扱うことが可能なナノデバイスとして注目されている。近年、単電子デバイスが持つユニークな現象を積極的に利用する「単電子デバイス“だからこそ”の情報処理システム」の研究が活発になってきている。本研究では、単電子デバイス向けの新規情報処理手法として、生物の挙動に学ぶ情報処理システムの適用を提案している。さらには、提案のシステムを実行可能な単電子回路を設計し、コンピュータシミュレーションによりその動作実証を進める。最終的には、単電子デバイス向け新規アーキテクチャを確立する。平成29年度において、平成27,28年度の研究で得られた知見を踏まえ、(1)ミツバチの集団採蜜行動様 単電子情報処理回路のアーキテクチャ確立、(2)リザーバコンピューティング(ニューラルネットワークの一種)の単電子回路への実装検討等を同時進行で研究を進め一定の成果を得てそれぞれ、査読付き英語論文誌への投稿・採択,国際会議や国内学会発表をするに至った。どの内容においてもそれぞれ評価を得ることができ、世界的に本研究課題の有益性をアピールすることができた。それぞれの計画において、概ね当初の予定通り進めることができた。一部においては、当初計画より進んだ内容や、当初計画になかったが追加実施を行い成果を得た内容もあった。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 6件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
International Journal of Parallel, Emergent and Distributed Systems
巻: - ページ: 1~12
10.1080/17445760.2017.1410818
Japanese Journal of Applied Physics
巻: 56 ページ: 06GF13~06GF13
10.7567/JJAP.56.06GF13
http://arrow.ynu.ac.jp/publication.html