貴金属粒子や微細加工曲面の近傍に光の電界エネルギーを蓄積するプラズモニクスの分野において,プラズモン共鳴吸収現象に対応する計算電磁気学の技法を駆使し,光デバイスの特性向上を目指した基礎的研究を行った.貴金属の形状と共鳴の効果との関係を知るために,平板,円筒,円板,球体,波状薄膜に対して,一方向または二方向の周期的配置を設定した.解析手法として,厳密解法であるウィーナー・ホッフ法,並びに解の収束が保障されている積分方程式法とモード整合法を用いた.共鳴の物理的な要因を,端部間干渉,周期間干渉,導波路モード形成の三つの観点から検討し,数値計算により共鳴条件のパラメータ依存性を定量的に明らかにした.
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