研究課題
連想メモリは、入力データと記憶した参照データを比較し、一致または類似する参照パターンを検索し出力するメモリであり、画像認識、音声認識など様々な領域での応用が期待されている。その記憶方式はアドレスを使用せず人間の記憶方式に類似している。そこで、我々は神経細胞に似た特性を持つ電子部品であるニューロンCMOSインバータを用いれば、簡単な構成の連想メモリが実現できるのではないかと考えて本研究に着手し、ハミング距離が最小の参照データを検索可能な連想メモリ、ハミング距離が一定範囲内の参照データを検索可能な連想メモリ、マンハッタン距離が最小の参照データを検索可能な連想メモリ、マンハッタン距離距離が一定範囲内の参照データを検索可能な連想メモリの4種類を提案し、実験およびシミュレーションによりその性能を評価した。また、ニューロンCMOSインバータの電源およびグランド部分にクロックを印可したpチャネルMOSFETおよびnチャネル MOSFETを配置したクロックドニューロンCMOSインバータを考案し、これによりニューロンCMOSインバータの消費電力を大幅に削減できることをシミュレーションにより明らかにした。さらに、電子回路において、配線は信号を伝達するためだけに使用され、配線間の容量は性能を劣化させるため、なるべく小さくなるよう設計してきたが、配線間容量を積極的に使用することでニューロンCMOSインバータを構成できることを見出した。
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