データ通信のバックボーンであるフォトニックネットワークの帯域が圧迫されつつあり、今後も更なる通信路容量の増大が求められている。このため、複数レベルの信号振幅による情報(多値信号)表現と、WDM方式を組み合わせた光信号処理回路を提案した。この回路は非線形誘電体の自己屈折率変調により、信号振幅に依存して共振器の光学的長さが変化することを基本アイデアとしていた。また、人工的かつ周期的な媒質定数の分布をもつフォトニック結晶構造を回路部品および導波路として利用し、媒質定数差による電磁波の全反射に基づく従来の構造よりも小型の光信号処理回路の設計を行い、素子製作に必要なパラメータを見出した。
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