| 研究課題/領域番号 |
15K06071
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| 研究機関 | 佐賀大学 |
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研究代表者 |
廣友 雅徳 佐賀大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00529795)
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| 研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| キーワード | シンボルペア通信路 / LDPC符号 / 反復復号法 / トラップ復号法 / 誤り訂正符号 |
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| 研究実績の概要 |
2010年にシンボルペア符号と呼ばれる新しい誤り訂正符号が提案された．シンボルペア符号では，高速化かつ高機能な信号読み取り処理をモデル化した通信路（シンボルペア通信路）を扱い，その通信路で発生する誤り（ペア誤り）を訂正する符号を設計する．しかしながら，シンボルペア符号として，誤り訂正能力の高い符号の設計方法や，その誤り訂正能力を十分に引き出す復号法について研究がなされていない．
平成28年度は，シンボルペア通信路上の符号の代数的復号法と，シンボルペア通信路へのLDPC符号の適用の2つについて研究を行った．
シンボルペア通信路上の符号の代数的復号法としてトラップ復号法を提案した．シンボルペア通信路上の巡回符号において発生したペア誤りをトラップ復号によって訂正するアルゴリズムを与えた．さらに，そのアルゴリズムに基づき，トラップ復号器の回路構成を示した．
シンボルペア通信路へのLDPC符号の適用に関しては次のように研究を行った．まず，シンボルペア通信路の確率モデルを定義した．次に，シンボルペア通信路上の符号の制約を表すタナーグラフを導出した．そして，そのタナーグラフ上で実行する反復復号法を与えた．確率モデルで表される通信路上で，シンボルペア符号のタナーグラフと反復復号法を用いることにより，優れた復号特性が得られることを実験により示した．また，空間結合符号を用いることで，シンボルペア通信路の入出力相互情報量に接近する性能が得られることを実験により確認した．
これらの研究成果は，国内学会および国際学会で発表し，論文は国内学会予稿集および国際学会論文集に掲載された．シンボルペア符号のトラップ復号法に関する研究成果は論文誌に投稿中である．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は，シンボルペア通信路上の符号の代数的復号法と，シンボルペア通信路へのLDPC符号の適用の2つについて研究を行った．
これらの研究成果は，国内学会および国際学会で発表し，論文は国内学会予稿集および国際学会論文集に掲載された．シンボルペア符号のトラップ復号法に関する研究成果は論文誌に投稿中である．
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| 今後の研究の推進方策 |
平成28年度は，シンボルペア通信路上の符号の代数的復号法と，シンボルペア通信路へのLDPC符号の適用の2つについて研究を行った．
平成29年度は，シンボルペア通信路へのLDPC符号の適用について更に研究を進める．
また，シンボルペア通信路上の符号に対する代数的復号法の開発も現在進行中であるため，その研究も進める．
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