本研究課題では,高電磁環境下において,車載ネットワークCAN プロトコルを高信頼化する手法について検討した.電力変換回路のスイッチングノイズの周期性などを故障モデルとして踏まえ,プロトコルの互換性を保ちながら耐故障性を強化するアプローチを研究した.おもな成果は以下の三つである. (1) ハイブリッドARQ方式のプロトコルを提案し,あらたに設計・実装したビットレベルのノイズ挿入器を用いた実測でその有効性を示した.(2) バス・ガーディアンにおける高調波ノイズの検出手法を提案した.(3)イベントトリガ型通信と呼ばれるランダムな通信の応答時間を評価するための新しい確率モデルを構築した.
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