現在、ミリ波帯電磁波の更なる活用が期待されている。ミリ波帯では指向性をもつ電磁波ビームを走査することが必須であるが、従来の機械式走査型アンテナは構造が大型かつ複雑で、走査速度が遅いという致命的な問題点があった。本研究では、微小電気機械システム(MEMS)技術を利用して機械構造体を小型化することによりアンテナの高速応答と広い角度に電磁波ビームを走査できる新規アンテナの試作評価を行った。試作したアクチュエータは±10度の角度に1kHzの速度で回転走査することに成功した。また、このアクチュエータに搭載する八木宇田アンテナをシリコンを利用して作製するための設計を行った。
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