本研究課題では、デジタルCCDカラーカメラにより取得した脳表のRGB画像から脳組織血液微小循環の酸素化ヘモグロビン量と脱酸素化ヘモグロビン量を求め、総ヘモグロビン量と脳局所酸素飽和度の2次元分布を可視化する新しい方式を開発した。さらに脳組織の形態変化に関係する光散乱パラメーターも同時に画像化する方式も考案した。吸入酸素濃度が異なる条件下のラットを用いた動物実験、脳機能障害モデル実験、およびヒト脳外科手術時における脳表画像から、脳組織酸素飽和度、血管反応性、組織の形態変化の評価が可能であることを確認した。これにより、脳神経外科手術で使用可能な非接触型の組織バイアビリティ診断法の可能性が得られた。
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