研究成果の概要 |
現在, ガイド波を用いた非破壊検査手法が注目されている. しかしガイド波の多くは分散性の波である. そこでその影響を受けない「動的せん断ひずみ解析法」が提案された. 特長は, (1)検査対象表面の法線方向と検査対象表面に沿う方向に関する, 互いに直交する一対の動的面外せん断歪みからなる信号列の分散共分散行列の行列式を利用している. 欠損のないところでは, 上記の一対の動的面外せん断歪みが互いに線形従属の関係にあるが, 欠損近傍では, 入射波と散乱波が重畳し, 線形性が破綻する. その結果, 行列式の値の分布にもとづき, 周波数や伝搬速度とは独立に再放射源の近接場領域の撮像を可能にしている.
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