本研究は微小な生体信号に混入するアーチファクト,特に畳込みによって混入するアーチファクトを除去・分離する方法の研究開発に取組んだ.妊婦母体腹壁生体電位を主な試金石として,ここから微小な胎児心電位を精度よく抽出することを目標とし,IVA(IndependentVector Analysis)を用いた方法を提案した.その結果,提案手法は一般的なICA(Independent Component Analysis)法に比べて,胎児心電位精度よく検出することが可能であった.さらに妊婦腹壁上で観測される胎児心電位分布を推定する方法を開発し,微弱な胎児心電位計測のための効果的な電極配置を明らかにした.
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