研究課題
2017年度は、地表面計測からゼロドップラー周波数の検証精度をあげるために、前年度の一次評価結果を基に衛星搭載風ライダーシミュレータのアルゴリズムの改良点の見直しを行った。具体的には、地表面検出法を見直してアルゴリズムの改良を行った。異なる2つの砂漠地域について衛星姿勢を変化させながらゼロドップラー周波数の抽出の疑似観測シミュレーション実験を行い、衛星の姿勢変化による風速測定精度について統計的に評価した。衛星搭載風ライダーシミュレータによる疑似観測シミュレーション実験の結果、測定誤差はピッチ角とヨー角による寄与が大きく、ロール角の寄与が小さい事が解った。測定誤差は誤差角に対して線形に大きくなる事が解った。また、ピッチ角、ロール角、ヨー角に対し角度誤差0.001°(約4秒)を与え、地表面散乱信号ゼロドップラー速度の誤差を調べたところ0.2m/s未満であった。制御姿勢の校正には精度の高いスタートラッカーが必要となる、前述したようにロール角の寄与が小さいものの、スタートラッカーのロールの誤差は大きいことの注意が必要である。衛星姿勢角度の変化による誤差を0.1m/s未満に抑えるためには、角度誤差を0.0075° (約3秒)程度に抑える必要があることが解った。衛星搭載風ライダーシミュレータを用いた疑似衛星観測シミュレーション実験結果について、2016年度に投稿した論文2編の改訂を行い2017年度2本が受理された。また、同疑似衛星観測シミュレーション実験の結果を用いて行った観測システムシミュレーション実験に関する論文の投稿を2017年度に行い、2018年度に受理された。
すべて 2018 2017 その他
すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 8件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
J. Meteorol. Soc. Jpn.
巻: 96 ページ: 179-199
https://doi.org/10.2151/jmsj.2018-024
J.ournal of National Institute of Infomation and Communications Technology
巻: 64 ページ: 167-176
NICT季報/研究報告
巻: 63 ページ: 153-162
巻: 95 ページ: 301-317
doi.org/10.2151/jmsj.2017-017
巻: 95 ページ: 319-342
https://doi.org/10.2151/jmsj.2017-018
2017 IEEE International Geoscience and Remote Sensing Symposium
巻: none ページ: 4238-4241
10.1109/IGARSS.2017.8127938
第35回レーザセンシングシンポジウム予稿集
巻: none ページ: 56-57
Earth Sci. Inform.
巻: none ページ: none
https://doi.org/10.1007/s12145-017-0316-4
http://www2.nict.go.jp/res/lidar/p7.html
http://spacebornedopplerlidar.nict.go.jp/