研究課題
平成29年度(研究期間の3年目,最終年度)は,最初の2年間で新たに判明した実用上の問題点や新しいアイディアを再度考察・検討するとともに,研究全体のまとめを行った.さらに,制御対象を人工衛星の姿勢制御から,柔軟構造物の振動制御,軌道制御,宇宙探査・衛星追尾用大型パラボラアンテナの姿勢制御,航空機の動揺低減へと広げて検討を進めた.本研究課題を共同で遂行する大学院生(博士後期課程在学)をアメリカ合衆国(スタンフォード大学,コロラド大学ボールダー校,NASAジェット推進研究所)に派遣し,国際共同研究を進めるとともに,国際共著論文4報(英文学術誌2報,国際会議2報)を発表した.研究期間全体(平成27年度~平成28年度)を通じて実施した研究の成果について,1.パラメータ依存基底変換によるLPV制御理論を確立し,実際の設計計算・シミュレーションにより,その有効性・有用性を確認した.2.制御則・駆動則の境界を移動することで,入力行列にスケジューリング変数がある場合のGS制御系設計を容易にした.3.本研究の適用対象を宇宙機の姿勢制御から軌道制御・振動制御,パラボラアンテナの制御,航空機の動揺低減へと広げることができた.これらは航空宇宙分野の様々な制御対象に対するLPV制御理論の適用可能性および実用性を広げ,この分野の学術的発展に寄与するとともに,現場での制御技術の発展に大いに寄与するものと考えられる.研究期間全体のまとめとなる最終年度の成果として,国内外の学術講演会で発表(国際会議4報,国内会議3報)するとともに,学術誌への論文投稿を行い,英文誌3報,和文誌1報が掲載済み,さらに,これとは別に英文誌2報が採録決定(印刷中)となっている.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 4件)
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