研究期間全体を通じて実施した研究の成果について,1.パラメータ依存基底変換によるLPV制御理論を確立し,実際の設計計算・シミュレーションにより,その有効性・有用性を確認した.2.制御則・駆動則の境界を移動することで,入力行列にスケジューリング変数がある場合のGS制御系設計を容易にした.3.本研究の適用対象を宇宙機の姿勢制御から軌道制御・振動制御,パラボラアンテナの制御,航空機の動揺低減へと広げることができた.これらは航空宇宙分野の様々な制御対象に対するLPV制御理論の適用可能性および実用性を広げ,この分野の学術的発展に寄与するとともに,現場での制御技術の発展に大いに寄与するものと考えられる.
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