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2017 年度 実績報告書

非線形制御の誤差評価と性能保証:精度保証つき数値計算と2乗和多項式の適用

研究課題

研究課題/領域番号 15K06157
研究機関南山大学

研究代表者

大石 泰章  南山大学, 理工学部, 教授 (80272392)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード非線形システム / 最適制御 / 射撃法 / 安定多様体法 / Hamilton系 / 蓄電池 / 太陽光発電 / 電力買い取り
研究実績の概要

本年度は,前年度に始めた非線形最適制御のための研究を続けるとともに,最適制御の実応用のための研究を行った.成果は以下の通りである:1.非線形最適制御のための射撃法の開発;2.最適制御の実応用としての蓄電池の運用計画.
「1.非線形最適制御のための射撃法の開発」では,非線形最適制御のための有望な方法である安定多様体法について研究を継続し,Hamilton系の軌道計算の初期点を定めるための系統的な方法を開発した.すなわち,初期点に微小な摂動を加えた場合の軌道のずれを線形近似することで求め,これに基づいて望ましい軌道に近づけるためには初期点をどのように動かせばよいかを求める.Hamilton系の軌道計算が数値的に不安定であることに配慮して,QR分解を使うことも考えた.
「2.最適制御の実応用としての蓄電池の運用計画」では,最適制御の新しい応用として,住宅での電力料金を最小化するような蓄電池の運用計画について考察した.住宅における太陽光発電の場合,現在の日本の制度では,余剰の電力のみが買い取りの対象となる.このため運用計画を立てる際には,太陽光発電の発電量よりも,住宅でどの程度電力を使うかということの方が影響することがわかった.
本研究で始めた安定多様体法の改良の研究は,非線形制御の実用化のために大いに有用と考えられるが,サンプル値制御に拡張できるかどうかなど不明なことが多い.これに関しては後継の研究課題である科学研究費助成事業基盤研究(C)(一般)「非線形最適制御における構造保存数値計算の利用とサンプル値制御への拡張」で研究を続ける予定である.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 離散時間最適制御による宇宙機のハロー軌道維持:楕円制限三体問題の枠組みを使って2018

    • 著者名/発表者名
      坂井祐介,宇佐美元啓,大石泰章
    • 雑誌名

      計測自動制御学会論文集

      巻: 54 ページ: 247-252

    • DOI

      https://doi.org/10.9746/sicetr.54.247

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Numerical computational improvement of the stable-manifold method2017

    • 著者名/発表者名
      Yasuaki Oishi and Noboru Sakamoto
    • 雑誌名

      Proceedings of the 20th IFAC World Congress

      巻: - ページ: 5264-5269

    • DOI

      https://doi.org/10.1016/j.ifacol.2017.08.777

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 安定多様体法における射撃法とその応用2018

    • 著者名/発表者名
      中村拓登,大石泰章,坂本登
    • 学会等名
      第5回計測自動制御学会制御部門マルチシンポジウム
  • [学会発表] 家庭用蓄電池の最適運用とそのロバスト性2017

    • 著者名/発表者名
      岩田拓海,大石泰章
    • 学会等名
      第61回システム制御情報学会研究発表講演会
  • [備考] 学術論文および学会発表

    • URL

      http://www.st.nanzan-u.ac.jp/info/oishi/papers-j.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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