ブロック同士のインターロッキング(噛み合い)を利用した組積造の耐震性向上策について研究を行った.噛み合いの強いI型は,噛み合い部に応力集中が生じブロックが破壊し易く,耐力向上を期待できないことがわかった.ブロック形状を,噛み合いの弱い波型にすることで,応力集中が緩和され,耐力が向上することがわかった. 組積造壁に地震荷重を模擬した水平力を載荷し,上載荷重は2,4,6階建を想定して3通りとした.2階建の場合は,波型の耐力が大きく,直方型の耐力が最小となった.6階建の場合は,摩擦力が向上するため,直方型も比較的大きい耐力を示した.波型は,上載荷重が小さいときに,特に耐力向上効果のあることがわかった.
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