本研究は、コンクリート構造物に複雑に作用している応力を精度良く測定できる新たな応力解放法を開発することを目的としたものである。現有応力を精度良く求める方法として、コンクリート表面研磨装置と全視野ひずみ計測装置を用いた薄厚コア切削による新しい応力解放法を開発した。実験では、開発した装置を用い作業時間、操作性およびダイヤモンドワイヤーソーの耐久性などの装置の切断性能に関する評価を実施した。また、本装置を用いて室内実験を実施し応力測定精度の検証を行った。コアの底部を切断した後、無応力状態での応力解放法を行った結果、コア内のひずみはほとんどなく、薄厚コア切削による応力の測定が可能であることを実証した。
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