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2017 年度 実績報告書

沿岸域における細粒懸濁物の動態解明に基づく物質循環像の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 15K06227
研究機関東京大学

研究代表者

鯉渕 幸生  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (60349800)

研究分担者 増永 英治  茨城大学, 広域水圏環境科学教育研究センター, 助教 (90779696)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード東京湾 / 底泥 / 細粒土砂
研究実績の概要

本研究では新たに水中インターバルカメラシステムを開発して、これにより得られた画像の解析結果から、細流土砂の濃度や粒径の時間変化をモニタリンクした。
開発した水中カメラシステムは、河川河口の河床や、沿岸域の海底に設置して、長期間連続でこれを運用することて、細流土砂に関する測定結果を蓄積する。
さらにこれらを流速や水質の測定結果を組み合わせることで、細流土砂の輸送を高い頻度でモニタリンクすることを可能にして、河川から沿岸への急激な細流土砂の輸送過程や、それらの沿岸における輸送過程を明らかにすることを目的した。初年度に水中カメラを開発して、これを比較的アクセスの容易な河口部に設置することでモニタリングシステムの開発およびシステムの改良を行った。これら2年間の観測から、すでに観測結果が蓄積されていることから、これらの結果の解析や、細流土砂の輸送プロセスをモデル化することに重点を置いた。具体的には、沿岸域の潮汐や水温塩分の鉛直分布など、沿岸域に特徴的な物理現象をシミュレート可能な3次元流動モデルに、細流土砂の輸送プロセスを模擬するための新たなシミュレーションモデルを結合した。細流土砂については、河口からの流入および河床や海底での巻き上げなどについて、現地観測結果に基づいてモデル化を実施した。モデルの再現性の検証には、上記の観測結果に加えて、細流土砂の影響を強く受ける、放射性セシウムの分布についての観測結果を用いて、検証を行う。 最終的には、開発したシミュレーションモデルを用いて、沿岸域の細流土砂の輸送シミュレーションを行った、これにより河川からの流入の影響や、温暖化に伴う、細流土砂の輸送の変化、また細流土砂の輸送に伴う生態系への影響の把握を行い、細流土砂を含む沿岸域の物質循環を定量的に明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 高解像度数値計算技術を用いた東京湾湾奥の物理構の解明2018

    • 著者名/発表者名
      木村和久、増永英治、鯉渕幸生
    • 雑誌名

      Journal of Coastal Engineering, JSCE

      巻: 64 ページ: I_1297-I_1332

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Modeling of Combined Sewerage Overflow Induced Escherichia Coli and Adenovirus Transport in the Tokyo Bay2017

    • 著者名/発表者名
      M M Majedul Islam, Muhammad Shahid Iqbal and Yukio Koibuchi
    • 雑誌名

      EC Microbiology

      巻: 6.5 ページ: 177-190

    • 査読あり

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公開日: 2018-12-17  

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