広域氷河質量変化の観測値と再解析による復元値を整備し、4種の気候実験(全ての外力を考慮して過去を再現した実験、温室効果ガスなど人為的影響のみを考慮した実験、太陽活動や火山噴火など自然外力のみを考慮した実験と、外部からの外力を何も考慮しない気候の内部変動のみを計算する実験)を用いて、過去の氷河質量変化の検出と原因特定を最適指紋法で解析した。 その結果、過去の自然起源の外力は、過去の氷河質量を増加させる寄与があったこと、人為的気候変化は氷河の減少傾向に寄与していること、また、人為的気候変化による影響の方が大きいため、結果として過去の氷河質量は減少傾向であることが明らかになった。
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