越境輸送微粒子のイベントを捉えるために,偏光光散乱式粒子数計測器(以下偏光OPC)を山岳域を含め東アジア各地に設置し,観測ネットワークを構築した.また,リアルタイムに公開するwebシステムも作成した.複数地点での観測結果を用いた越境輸送イベントの抽出法の検討,および,偏光OPCによる組成毎の質量濃度推定方法の検討を実施した. 設定したしきい値を超えた期間が複数地点で重なった期間を越境輸送イベントと判断した.他の観測結果と整合した結果が得られた.粒径区分の見直しおよび組成毎の複素屈折率を考慮した応答関数を用いたところ,質量濃度の推定に大幅な改善がみられた.
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