在来軸組構法の木造住宅で用いられる一般的な筋かい耐力壁を対象として、まず、3種類の筋かい金物を選定し、それぞれについて、壁長が910mm、1365mmおよび1820mmの筋かい耐力壁のせん断加力実験を行い、破壊性状と耐力性状を把握した。そして、これらの耐力壁を対象に静的増分解析を行って、概ね、実験結果と対応する結果が得られることを確認した。その結果を応用し、方づえとK形の筋かい耐力壁についても、増分解析によって荷重-層間変位関係の推定が可能であることを確認した。また、任意の荷重-層間変位関係を実現するための接合部仕様の設計に関する試行的な検討を行い、有用な知見を得た。
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