鋼構造事務所建物の耐震架構配置に着目し、ほぼ全ての柱梁接合部を曲げモーメントを伝達する剛接合として全体を耐震架構とする設計(全体型)と外周に耐震架構を限定する設計(集約型)を比較した。両型式の建物の骨組に対して、部材断面寸法を設計変数とし、許容応力度設計と必要保有水平耐力の条件を満足させることを制約条件とした鋼材量最小化を行った。両型式の優良設計解同士を比較して、耐震架構配置が鋼構造事務所建物の構造性状に及ぼす影響を比較分析した。全体型の方が集約型よりも鋼材量が多い傾向を得た。保有水平耐力が同等になるような優良設計解同士の比較でも集約型の鋼材量が少ないことを確認した。
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