本研究では、夏期における温熱環境の悪化リスクの高いクリーニング工場において、空調・換気設備の異なる二つの工場および工場屋根の改修前後での比較調査を行った。 設備の異なる工場における調査では、両工場とも工場内空気温度は外気温度よりも3℃程度高いことや、スポット空調を導入している工場でも工場の快適性について不満を持つ作業者が多いことが明らかになった。 また屋根改修前後の比較調査では、断熱改修により室内側屋根表面温度は約4℃程度低くなったこと、アンケート調査では、総合的な温熱感に関する質問において、不快の回答が改修前は57%であったのに対し、改修後は20%となったことなどを確認した。
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