本研究は北陸新幹線鉄道沿線の居住環境について,開通直後の生活環境の現状を把握するための社会調査を実施し,1,022件(回収率51.6%)の回答を得た。騒音レベルと社会反応の関係性を検討し,騒音アノイアンスについては,回答者群を車速と在来線の有無で分類した比較により既設在来鉄道の有無が反応に影響していることが示された。オッズ比でみた場合もその影響は有意であり,音への敏感さも有意に影響することが示された。生活活動妨害では在来鉄道が並走している地域の回答はどの妨害感においても騒音レベルによる反応は小さい結果であり,在来鉄道のない地域では騒音レベルと妨害感の高低に関連がいくつかみられた。
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