我が国の環境影響評価では1時間以上平均化された濃度値が使用されている。都市キャニオンにおいてその濃度値を正確に評価するためには風洞変動など大きな風の変動を考慮した数値シミュレーションでガス拡散を評価する必要がある可能性がある。しかしながら、風向変動の有無がガス拡散に及ぼす影響は明らかにされていない。本研究では理想的な街区を対象に風向変動を考慮した数値シミュレーションを実行し、風向変動がガス拡散に及ぼす影響を検討した。その結果、本解析で対象とした理想的な街区では、1時間程度の風向変動は都市キャニオン内のガス拡散に及ぼす影響は小さいことがわかった。
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