特別養護老人ホームでは「看取りの場」としての役割が増している。しかし、特に空間的な視点からの看取りの実態分析と考察は十分ではない。本研究では「終の住処」としての特別養護老人ホームの実態と、施設計画上の課題を明らかにする。東北地方、首都圏、中国地方に所在するすべての特別養護老人ホームを対象としたアンケート調査、抽出した施設でのヒアリング調査、さらに室利用に関する補足アンケート調査による。調査により、「看取りの場」としての特別養護老人ホームの実態と施設による看取り対応の相違や地域による特性や、従来型施設とユニット型とでの看取り時の対応の相違、そのプロセスにおける室利用の相違を明らかにした。
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