本研究は、地方自治体が優れた都市空間の創造を誘導する事例として、スイスのチューリッヒ市によるGestaltungsplanと、バーゼル=シュタット準州 (バーゼル市) によるBebauungsplanをとりあげ、両者の戦後都市形成の歴史を踏まえつつ、都市空間デザインが、これまでどのような体制と手法によって実践されてきたかを明らかにした。本研究は3カ年計画で、都市計画の理念、主要法体系、組織構成、各部署の業務内容などを調査、さらに実施事例を図面・関連文書・現地視察によって分析し、その特徴について総合的な考察を行った。詳細な分析対象は、チューリッヒ市75件、バーゼル=シュタット準州117件である。
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