ドイツでデュッセルドルフやボーフム、フランクフルト、カールスルーエ、ミュンヘン、ハンブルク、ベルリンを訪問し、セセッションの建築の見学調査を行った。日本国内でも、セセッションの普及に貢献した武田五一の建築作品や普及の実態を確認するため、複数の地方都市で見学調査を行った。ドイツでのセセッションは、都市ごとに傾向が異なり、特に都市計画と結びついて集合住宅の外観によく採用されていることが明らかとなった。日本国内では、地方まで広くセセッションが普及しているが、装飾など部分的にパターン化されたセセッション風のデザインが用いられている。日本では、雑誌や作品集などメディアを通じて広まったと考えられる。
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