本研究では、希土類イオン原料やガラス組成を系統的に変化させたガラス蛍光体を作製し、発光特性を測定した。また、希土類イオン周辺局所構造とガラス母体構造を統合解釈して希土類イオン周辺の構造を推定し、両者にどのような関係が存在するか検討した。 その結果、ガラス母体のフォノンエネルギー変化に加えて、希土類イオン周辺の局所的なフォノンエネルギー変化が、発光特性に大きな影響を与えることが明らかとなった。また、ガラス母体構造と希土類イオン周辺局所構造の間に相関は見られなかったが、ガラス母体構造が有する空隙サイズ及びその分布が、発光特性に影響を与えている可能性を示すことができた。
|