研究実績の概要 |
集光加熱法により、Al2O3-HfO2共晶構造を有する皮膜をSiC基材上に製膜することが可能となった。共晶構造とSiC基材との間には中間層が形成され、この中間層はSiC基材側がHfC相、共晶構造相側がHfO2となる傾斜機能層となっていることが分かった。成膜速度を変化させた実験から、この中間層の形成メカニズムを明らかにした。 一方で、HfO2の代わりにZrO2を用いた成膜実験も行った。この場合、中間層のトップと共晶構造相の間で亀裂が生じ、良好な皮膜を作成することができなかった。その原因が、ZrO2とSiCとの超高温域における反応性に起因することを実験的に求めた。HfO2を用いる場合とZrO2を用いる場合とでの、SiC基材との反応性の違いをまとめた。これらの結果は、下記6報の論文としてまとめるとともに、12件の学会発表で公表した。 (1) Microstructure Formation of Al2O3-HfO2 Eutectic、K. Seya, B-K Jang and S. Ueno、Journal of the Ceramic Society of Japan, 123[5], 433-436 (2015). (2) An Oxide Eutectic EBC for Silicon Carbide Ceramics、K. Seya, S. Ueno and B-K Jang、Journal of Nanomaterials, vol.2015, Article ID 318278 (2015).他、4件
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