2珪化モリブデン(MoSi2)にゼーベック係数の向上を目的として珪素(Si)を添加し、rfマグネトロンスパッタ法によりMoSiX (2.00≦X≦2.60)の成膜を行った。結晶構造解析、ホール効果測定装置の製作、導電率およびホール係数の温度依存性の測定、ゼーベック係数の測定、微細構造の観察を行い、以下のことを明らかにした。X≦2.30で過剰なSiは結晶中に固容している。サファイア基板のc面に対して(110)面のエピタキシャル膜が成膜された。ゼーベック係数はX増加すると増加した。伝導種の同定、伝導機構の提案を行った。メカニカルアロイングによる剪断摩擦により準安定β相が合成の可能性が示唆された。
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