研究課題
基盤研究(C)
3次元造形をアーク溶接技術を用いて行うためには、その電極ワイヤを溶かして、低入熱で溶着させる方法が有効である。本研究では、アーク溶接技術とアーク溶接ロボットを用いて、低入熱での溶着方法を検討した。これを行うために、溶接電源の特性と電極ワイヤ送給速度の高速な協調制御を行った。これにより、低入熱での溶着方法を達成した。また、CMOSカメラを用いて溶融部を観察するための方法を検討し、光学系の構成方法を明らかにした。
溶接・電気電子・情報
溶接電源の特性とワイヤ送給速度の高速制御により、アーク溶接現象におけるワイヤ溶融現象への影響を解明できた。この結果を用いることにより、低スパッタの溶接方法に役立てることができる。また、アーク溶接時の分光特性の解析により、紫外光領域および近赤外光領域における溶接アークの光強度が明確になった。これにより、溶接時に発がん可能性のある紫外線の発生要因を明確にできた。また、視覚センサを用いる場合の光学系の構築方法および画像処理方法に役立てることができ、溶接品質管理などに応用できる。