量子ビーム(中性子線および放射光X線)を利用し、全固体リチウムイオン電池、特に固体電解質材料の静的・動的挙動について調べた。電圧印加時の中性子回折データを得るため、専用 セルを作製し、Li7P3S11固体電解質のin-situ中性子回折実験を行った。その結果、電圧印加時において本系の結晶構造が変化しないことがわかった。また、伝導経路可視化技術を用いて、Li2S-GeS2系ガラスおよびLi10GeP2S12固体電解質中のLiイオン伝導経路を可視化した。さらに、Li7P3S11固体電解質を用いて中性子準弾性散乱実験を行い、Liイオン伝導経路内のLiイオンの動きを直接観察することに成功した。
|