Cu2ZnSnS4薄膜のスパッタリング法による堆積に関する研究おいては,熱反射壁スパッタリング法において放電ガスへの酸素導入により薄膜中の欠陥濃度を低くするとともに,結晶性の向上及びバンドギャップの適正化を達成した. MgF2薄膜のスパッタリング堆積に関する研究においては,負イオン基板入射阻止電極を用いて高速負イオンの基板への入射を阻止することにより,薄膜中のアニオン欠陥の形成及び光学吸収を抑制し,1.38という屈折率を持つ薄膜の堆積を達成した. フッ化物あるいは硫化物薄膜のスパッタリング堆積においては,負イオンの基板入射を抑制することが工業的な応用に必須であることが明らかとなった.
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