本研究では、高成形性を持つ難燃性Mg合金板材を創出することを目的として、Mg-Al系合金及びMg-Zn系合金に難燃化元素(Ca)を添加し、Ca添加量が圧延材の組織、機械的特性、張出し成形性などに与える影響を調査した。その結果、圧延プロセスと合金組成の適正化により、板材の集合組織を制御し、優れた室温成形性を示す難燃性Mg合金板材を作製することに成功した。また、Mg-Zn-Ca系合金圧延板材の焼鈍処理中の組織変化を調べ、成形性の向上に寄与するc軸が板幅方向に約35°傾く特異な集合組織の形成過程を明らかにした。
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