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2016 年度 実施状況報告書

高品質Al-Li合金の鋳造法研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K06523
研究機関富山大学

研究代表者

才川 清二  富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (20642226)

研究分担者 松田 健二  富山大学, 大学院理工学研究部(工学), 教授 (00209553)
研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードAl-Li / アルミニウム / リチウム / 鋳造 / 圧延 / 加工性
研究実績の概要

3年計画の中の2年目である本年度における研究目標は,「Al-Li-Cu-Mg系合金製作条件の抽出と成形性および時効硬化特性の調査」であり,これを達成するための具体的な目標は,①3元系および4元系合金の作製,②圧延成形性の調査および③時効硬化特性の検証であった。以上の①~③の実績を以下に概説する。
①2元系合金はAl-0,1,2,4%Li系合金の4組成を2鋳物づつ,3元系合金はAl-0,1,2,4%Li-2%Mg系合金の4組成を2鋳物づつ,ならびに4元系はAl-0~4%Li-2%Mg-2%Cu系の4組成を2鋳物づつ,それぞれ鋳造試験により前期にて製作して,品質評価を行い試験に供せれる事を確認した。(達成率100%)
②圧延成形性の調査は,上記の中で2元系,3元系,4元系の4種類の鋳物の内,各2組成の鋳物についてのみ冷間圧延での成形性(展延性,割れの有無や組織の状態など)を評価した。各元系合金の残りの2組が評価未実施であり,翌年(最終年度のH29年度)に繰り越しとなった。(達成率50%)
③時効硬化特性の調査は,上記②について,溶体化時効処理を行い,200℃の人工時効における硬さの時効硬化曲線取得と一部組織のTEM(電子顕微鏡)観察までを行った。(達成率50%)
以上①~③を総括すると,当初の計画(2年目計画)の目標に対して,約70%弱の計画達成率((100%+50%+50%)/300%=67%の達成率)となり,30%強程度の未実施部分が来年度へ持ち越しとなった。挽回策として,鋳造速度と効率の高い350tonダイカスト鋳造機を本年度末1月に学内に導入設置するなどしており,最終年度の計画見直し,改善と効率化とも併せて,最終年度(H29年度)にて,当初の研究計画の目標を達成する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

上記の概要で概説したように,開発要素①,②,③の中で,①は100%達成して供試材は全て作成済みで準備したものの,②と③が約半分(達成率50%)までとなっており,幾分計画が遅れている。

今後の研究の推進方策

上記の様にやや遅れている為,最終年度であるH29年度での研究推進の挽回策として,以下の(a)と(b)の2方策を既に対策済みであり,これにより研究を加速度的に速めて当初の研究計画の達成を行う予定である。
(a)鋳造速度と研究推進効率の高い350tonダイカスト鋳造機を本年度(H28年度)末の1月に学内に導入設置するなどした。これにより当初予定していた既設のプレス機よりも,鋳造材の試作と最終年度計画のメインであるダイカスト性の評価の鋳造試験推進が,格段に迅速になる見通しである。
(b)最終年度の計画見直し,改善と効率化も併せて,実施する.具体的には,上記のようにダイカスト評価を行う鋳造機を,より効率的かつ本格的なダイカストマシンに変更する事に併せて,鋳造計画を当初の半年程度から2-3か月に短縮できる見込みである。
以上の方策により最終年度(H29年度)にて,当初の研究計画の目標を達成する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Age hardening behavior of Al-Li alloys produced by sand mold process2016

    • 著者名/発表者名
      Seiji Saikawa, Chiharu Otsubo, Susumu Ikeno, Koichi Komai
    • 学会等名
      THERMEC'2016International Confrence on Processing & Manufacturing of Advanced Materials
    • 発表場所
      Graz, Austria
    • 年月日
      2016-05-29 – 2016-06-03
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of Al-Li Alloy Castings Excellent in Formability2016

    • 著者名/発表者名
      Seiji Saikawa, Susumu Ikeno, Koichi Komai
    • 学会等名
      The 72nd World Foundry Congress
    • 発表場所
      Port Messe Nagoya, Nagoya Japan
    • 年月日
      2016-05-21 – 2016-05-25
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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