超臨界二酸化炭素中でグラファイトターゲットにレーザー光を照射し,雰囲気流体の密度を調整しながらナノカーボンの生成を行った。得られたナノカーボンの形態観察および粒子径分布測定を行った結果,低圧および高圧条件下では,得られた粒子のほとんどが結晶性の低いアモルファスカーボンの凝集体であった。一方,臨界密度近傍(およそ8 MPa)の条件で生成した粒子には,孤立分散した球形粒子が多数観察された。その中でも,特に粒子径の小さなものは,高分解能TEM像および制限視野電子線回折像による観察結果より,結晶性が高く,その結晶格子間距離等からダイヤモンド構造を有しているナノ粒子である可能性が示唆された。
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